大変だビジネス 2010 6 27
今日は、「週刊ダイヤモンド 2010 6 12号」から、
興味深い記事を取り上げましょう。
「山崎 元のマネー経済の歩き方」から、
「『危機』を商売にする人たち」です。
山崎氏は、こう指摘します。
「ギリシャの財政問題に始まった今回の経済的混乱は、
資本市場に大きな影響を与えた。
(中略)
こうした『危機』を感じさせるイベントが、
(金融市場で)起こったときに、
妙に活性化する一群のビジネスがある」
こうした新手の商売とは何でしょうか。
ひとつは、財務省の増税ビジネスでしょう。
こちらは、何しろ、「公務」だから仕方ありませんが、
山崎氏は、こう指摘しています。
「なんとしても『増税』を行いたい官僚たちの意を受けて、
『日本の財政はギリシャ並みか、それ以上に悪い』と、
あおる宣伝が盛んだ」
このような誇大広告は、本来ならば、不適切な広告と言えますが、
何しろ、「公務」ですから、いかんともしがたいものがあります。
また、山崎氏は、このような「大変だビジネス」は、
他にもあると指摘します。
「財政危機をあおって目的を達したい主体は、
財務省以外にもある。
たとえば、プライベート・バンカーたちだ。
彼らは、日本の個人の資産を、預金や国債から引きはがして、
海外での手数料の高い資産運用に持ち込みたい。
つい数年前まで、大銀行が倒産するとか、
個人の預金が封鎖されて相当額が切り捨てられるとか、
日本が財政破綻してパイパー・インフレーションに見舞われるといった、
『怖いストーリー』を語って、
高い手数料のサービスに資金を誘導してきた。
しかし、彼ら(プライベート・バンカーたち)が大好きで、
日本円から多額の資産を誘導してきたユーロと欧州経済が、
ぼろぼろになったことは、お気の毒だった。
いずれにせよ、顧客の危機感につけ込んで、
恐怖と一緒に売る商品に、ろくなものはない」
ところで、「週刊ダイヤモンド 2010 6 12号」の特集は、
「宇宙ビジネスの旅」というものです。
日本は、こうした「宇宙ビジネス」に出遅れていると感じます。
民主党政権は、理系政権と賞賛されましたが、
なぜか肝心の科学技術分野が弱いのです。
最近は、夢を語る政治家が少なくなりました。
暗い話ばかりをする「根暗な政治家」が増えました。